Amazonレビューによる書評

 本を選ぶ場合に、読書メーターでのフォローしている方々のレビュー投稿やAmazonレビューも自然と参考にしている。


読書メーターとAmazonレビューの総数はある程度比例している。なので、読書メーターの投稿は少ない(数件)のにAmazonレビューの方が圧倒的に多い(数十件)場合、そのAmazonレビューはさくらによるものの可能性が高い。実際に読んでみるとさくらっぽいレビューはすぐ分かるものだ。大抵の場合はそれほど長くない文章で不自然に褒めちぎっている内容が続いている。


読書メーターの投稿は最大255字なのであまり多くは語れない。読んでおもしろいレビューはある程度長いAmazonレビューの方が圧倒的に出会える。場合によってはその本の内容よりも参考になるものもある。


Amazonレビューを読む目的は2つある。1つ目は自分の本選びの参考にする場合。レビューは電子での「サンプル」または「試し読み」も参考になるのだけど、電子になっていないものもまだ多いので、そのときはレビューに頼ることになる。


本選びの参考のためにレビューを見る場合、だいたいはリストの上から眺めていって星5か4の肯定的な評価のものを参考にすることが多い。肯定的なものは基本的に著者の主張に賛成なので、その本の概要、内容を分かりやすく伝えてくれるものが多い。


レビューを読むもう一つの目的は、そのレビュー自体を楽しむことになる。その面白さは本に対する「批判」からくる。「否定」ではなく。これは自分が実際にその本を読んで内容がわかった後にする。レビューの投稿者が自分と違った箇所に目をつけ、違った視点で眺めていることがわかる。同じ本を読んでいるのに捉え方がこうも違うのかと思える、その多様性がまず面白い。また、その本の内容を超えた知識を披露して反対意見を述べているものも参考になる。それが妥当なものかどうかは自分自身で吟味しなければならない。


レビュー自体を読む目的のときは星の少ないレビュー、すなわち星1〜3のものから先に読んでいくことが多い。批判的なレビューはその本の主張に部分的に反対しているものが多いわけで、その部分にこそ投稿者の個性が入りやすい。


だけど、星1のものは批判ではなく根拠の書いていない、ただ気に入らないだけのような感情的なものも目立つ。ここでも批判的レビューは見かけるけど割合からいえば根拠のない感情的なレビューのものが多い。おもしろいレビューはその本の主張はある程度を認めつつも批判するため、星1ではなく星2か3にあることが多い印象だ。


星4のものは星5のものとあまり違わないように見える。肯定的なものがほとんどだ。星4で5に対して星1つ分足りないわけだが、その1個分の根拠が明確に書かれていないものが多い。投稿者としてはだいたい良いと思うけど、どこが一歩足りないまたはそこまで気に入ったわけではないという心情なのだろう。この場合は、明示されていないけどその1個分の不足がどのあたりから来ているのかを文章のニュアンスから読み取るのがおもしろい。


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